こんにちは。田舎で子育て×インドアJOY！のeBayセラーERIです。
- アメリカ向けの出品はDDP(関税元払い)が義務化になったけど、正直みんなどんな対応してる？
- DDPではなくDDU(関税着払い)で発送した場合どうなるの？
- DDP対応したら利益が減るんじゃないか心配…
このようなお悩みを解決していきます。
2025年10月17日から、eBayでアメリカ向けにカメラを販売する際、DDP(関税元払い)が必須になりました。
この対応を怠ると、eBayのポリシー違反ということで出品制限などの深刻なペナルティを受けるリスクがあります。
eBayでの米国輸出におけるDDP義務化とは？
eBayで米国向けに商品を販売されているセラーの皆さま、2025年10月17日より重要な変更が実施されたことはご存じですか?
2,500米ドル未満の米国向け取引において、DDP(Delivered Duty Paid/関税元払い)での発送が必須となりました。
DDP(Delivered Duty Paid)とは 関税・税金がセラー側で処理される配送方式のことです。バイヤーは商品受け取り時に追加費用を支払う必要がなく、チェックアウト時の金額のみで取引が完結します。いわば「送料込み」のような安心感がありますね。
DDU(Delivered Duty Unpaid)とは 関税・税金が通関時に発生し、バイヤーに請求される配送方式です。「着払い」に近いイメージで、商品受け取り時にバイヤーが追加費用を支払う必要があります。
一般的なクーリエ（Fedex/DHL）でのDDU関税請求タイミングはさまざまです。
- 通関時（米国到着時）・・・税関で輸入可否が判断される時点で、関税や税金の金額が確定します。この時点でバイヤー側に請求連絡がいくパターン
- 配達前または配達時・・・通常、配送業者（FedExやDHLなど）がバイヤー（受取人）に代わって一時立替し、その金額を 配達前に請求 もしくは 配達時に清算するパターン
- 後日請求・・・クーリエの諸条件によって、後日請求書が郵送またはメールで届くパターン。
上記のタイミングでバイヤーへ関税の請求がいくことになるのですが、実はトラブル多いのも事実。
- 到着時の関税請求でバイヤーが受取拒否
- 関税拒否による返送・廃棄による損失
- DDU発送によるNegative Feedbackの増加
- 後日請求パターンで商品受け取りが済んでいるにも関わらず関税が支払われずセラーへの関税振替請求
| 項目 | DDP(関税元払い) | DDU(関税着払い) |
|---|---|---|
| 関税の支払い | セラー負担 | バイヤー負担 |
| バイヤーの追加支払い | なし | あり(受取時or後日) |
| 配送トラブル | 少ない | 多い |
| 2025年10月17日以降 | 必須 | 使用不可 |
なぜeBayではDDP義務化が実施されたのか
米国の関税政策の変更により、eBayでの取引環境が大きく変わりました。従来のDDU方式では、以下のような深刻な問題が頻発していたのです。
発生していた主な問題
- バイヤーによる関税支払い拒否
- 通関での遅延
- 予期せぬ費用発生による受け取り拒否
- 返品・廃棄の増加
実際にDDP義務化後もDDU出品をしていたセラーの話では、注文が入った後に関税着払いである事情を説明すると、多くがキャンセルになってしまうそうです。
バイヤーにとって予期せぬ費用が発生することは、大きな不安要素になっているのかもしれません。
DDPに切り替えることで、こうしたリスクを大幅に減らすことができます。バイヤーは追加費用を心配せずに安心して購入でき、セラーも安定した販売活動を続けられるようになるわけです。
DDU発送を続けた場合の深刻なリスク
確認された制裁内容
実際にDDU設定で運用していたセラーに対して、eBay側から以下のような制裁が課された事例が報告されています。
- アメリカサイト(ebay.com)での新規出品が制限
- 他のeBayサイトでも、配送先を「アメリカ合衆国」に指定した出品がアップロード不可
- すでにアメリカサイトに掲載されている既存の商品がすべて終了処理
これは非常に深刻な制裁ですよね。
米国市場への販売が完全に遮断されてしまうわけですから、売上に与える影響は計り知れません。
セラー保護の対象外になる
2025年10月17日以降の取引でDDU発送を行った場合、以下の通りセラー保護の対象外となります。
具体的なペナルティ
- 関税理由のItem not received(商品未着)ケースが開かれた場合、該当ケースは「セラー不利(Seller fault)」で終了しアカウントにDefectが付与される(アピールを行っても削除不可)
- 関税に関するNegativeまたはNeutral Feedbackが残された場合、削除対象外
- DDUを継続的に利用してDefectやNegative/Neutral Feedbackが増加した場合、販売制限(Selling Restriction)が適用される可能性あり
DDPへの切り替え方法とeBay出品の具体的な対応
DDP切り替えを検討している方から、「関税を負担すると利益が減っちゃうんじゃないの?」という質問をよくいただきます。
確かに、一見すると追加コストがかかるように感じますよね。
でも、関税を商品価格や送料に上乗せすればセラー側の持ち出しは基本的にありません。
①価格の見直しと調整
DDP発送では、関税やDDP手数料をどのように価格に反映させるかが重要なポイントになります。反映方法はセラーご自身の判断となりますが、主に2つの方法があります。
価格への反映方法
- 商品価格に含める
- 送料に含める
それぞれメリット・デメリットがありますので、ご自身の販売戦略に応じて判断してくださいね。
私がおすすめしている関税を送料に含める方法はこちら↓↓↓
②関税の計算方法を理解する
関税の金額は以下の基準で計算されます。
計算の基準
- 申告価格=商品価格のみ(送料や保険料は含まない)
- HTSコードと原産国に基づいて関税率が適用される
原産国(COO)が不明な場合は、以下の方法で確認しましょう。
- 製造者に直接問い合わせをする
- 商品の説明書やパッケージ記載の情報を参照する
- 販売元や輸入元に連絡する
原産国情報はセラーが正確に提供する責任があります。不正確な情報を記載した場合、通関遅延や罰則、その他の法的リスクにつながる可能性がありますので注意が必要です。
ERI流関税の計算式についてはこちら↓↓↓
③商品説明欄の記載を更新する
商品の価格帯や発送先によって、記載すべき内容が異なります。
米国向け・2,500米ドル以下の場合 「関税や税金は清算されています」など、バイヤーが追加の支払いを行う必要がないことがわかる表現を使用してください。
【記載例(英語)】
Customs and duties: All import fees and duties are already included in the price. No additional charges will apply at delivery.米国以外向け・2,500米ドル以下の場合 米国以外への取引では関税が発生する場合があり、その際はバイヤーに支払いをお願いする旨を明記しましょう。
【記載例(英語)】
For buyers outside the United States:
Import duties, taxes, and charges are not included in the item price or shipping cost. These charges are the buyer's responsibility. Please check with your country's customs office to determine what these additional costs will be before bidding or buying.④eBay SpeedPAKの活用を検討する
eBay SpeedPAKを利用すると、DDP発送がよりスムーズになります。
SpeedPAK利用時の注意点
必ずShipping Policy(配送設定)でeBay SpeedPAK Expedited/Express/Economyのいずれかを設定してください。
設定することで、バイヤーが商品受け取り時に追加支払いを求められることがなくなります。
⑤ eBaymagを利用している場合の設定
関税を送料にではなく商品価格に含める場合は、eBaymagにて価格修正の設定をしましょう。
設定方法
- サイトタブをクリック
- 出品したいサイトの「オンにする」のトグルをオンにする
- 「価格修正」欄にある価格をクリックし、+-で調整値を入力
※設定後、数十分〜数時間後に調整後の価格が商品に反映されます。
※オリジナルサイトで価格を変更された場合は、その変更がeBaymag上に正しく同期されていることを必ずご確認ください。
※eBaymagで調整がきかない7か国以外の国ではアメリカ向けの関税含んだ商品価格のまま表示されてしまいます。個別にメッセージが来たら値下げをするなどして対応しましょう。
よくある質問と注意点
Q1: 落札手数料はどこに課されますか?
DDPでは、商品価格+関税+送料が取引総額となり、チェックアウト時にバイヤーが支払います。この「取引総額」が取引金額として扱われるため、落札手数料(Final Value Fee)はこの「取引総額」に対して発生します。
Q2: 商品ページに表示されるメッセージについて
10月17日以降、日本から米国へ発送する2,500米ドル未満の商品には自動的に以下のメッセージが表示されます。
「This item includes applicable import fees—you won’t pay anything extra after checkout.」
これにより、USバイヤーに対して「追加費用なし」「安心して購入できる」ことが明確に伝わり、バイヤー体験の改善や購入率の向上が期待されるんですね。
このメッセージはDDUでもDDPでも表示されますので、実際にDDPで発送していることが重要になります。
Q3: 日本郵便で発送した場合も対象?
2025年9月24日時点では、日本郵便のEMSなどの米国向けサービスは引き受け停止中でした。ただし、日本郵便のサービスが再開された場合には対象となります。
サービス再開後も、ギフト偽装や過少申告などの不正行為は法令及びポリシー違反となりますので、正しい申告を徹底してください。
Q4: 関税分を別途請求してもいい?
これはNGです。関税額分を別出品もしくは外部決済などでバイヤーに請求することは、eBayポリシー上認められていませんので注意してください。
DDPのメリットと今後の展望
セラーにとってのメリット
- アカウントの安全性向上
- Defectの発生を防ぎ、長期的にアカウントを守れる
- Negative/Neutral Feedbackのリスクが大幅に減少
- 配送トラブルの回避
- 関税による受け取り拒否がなくなる
- 通関遅延のリスクが軽減
- バイヤーの購入体験向上
- 追加費用の心配がないため、購入キャンセルされづらい
- 安心して購入できる環境を提供できる
バイヤーにとってのメリット
- 価格の透明性
- チェックアウト時の金額で取引が完結
- 予期せぬ追加費用が発生しない
- 安心感
- 商品受け取り時のトラブルがない
- スムーズな購入体験
今後の市場展望
現在、リサーチをしているとまだDDU出品が見られますが、規制が厳しくなってくれば価格の足並みもそろってくるでしょう。今のうちにDDPへ切り替えておけば、今後の市場変化にも対応しやすくなりますよ。
繰り返しますが、DDUでの発送を続けると出品規制のリスクがありますので、早めの対応が重要です。
eBayのDDP対応で今すぐ確認すべきこと
eBayでの米国向け販売を続けるために、以下の点を今すぐ確認・実施しましょう。
チェックリスト
- 2025年10月17日以降の取引がDDP発送になっているか確認
- 商品価格に関税分を反映(必要に応じて)
- 商品説明欄の更新
- eBay SpeedPAKの利用検討
- eBaymagの価格設定確認(利用している場合)
- Shipping Policy設定の確認
まとめ
今回の米国の関税政策変更によって、2025年のeBayの流れが大幅に変わりました。
この変更についていけるかいけないかで今後のebayセラー人生が左右されるといっても過言ではありません。
いち早くDDPに対応した出品をして、早めに切り替えを完了させることをおすすめします。
そんな私ですが普段はeBayでカメラをメインに販売しています。
まだeBayを始めていない人やカメラ初心者の人にとっては難しそうかもしれませんが、まずは実際やってみることが大切です！
何かご質問がありましたら、LINE登録やメール登録後のアドレスから私、ERIへ連絡ください。
カメラの知識ゼロの状態からeBayカメラ輸出を始めて人生が変わった。という私の経験が、このブログを読んで下さった方のお役に立てるかもしれないという思いでノウハウの発信をしています。
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